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エクストレイルT30の四駆

伝統的な本格オフロード4WDのサファリや、革新的なメカニズムを搭載したテラノなど、素晴らしい4WDを開発しながらも販売面で苦労した日産。しかし、2000年に投入したエクストレイルは、ハード面では特筆すべきモデルではないものの、コンセプトやイメージ戦略などを工夫し、それが史上稀に見る大ヒットにつながった。


エクストレイルT30の特徴と推移

 三菱やトヨタと並び、4WDモデルに長い歴史を持つ日産。しかし、4WDブームの真っ最中も、フラッグシップのサファリ、量販クラスのテラノとも、三菱のパジェロやトヨタのランドクルーザー・プラドのような爆発的な人気を得ることができず、世の中の4WDブームからはやや遅れをとってしまった。
4WDブームもそろそろ終焉を迎えつつあった2000年、日産としては後手にまわっていたコンパクトSUVクラスに新たに投入したエクストレイルは、4WDカテゴリーにとっても、日産にとっても、まさに起死回生の一台となったと言える。

 初代エクストレイル・T30型のコンセプトは、「4人が快適で楽しい、200万円の使える四駆」。当時、オフロードタイプの4WDは、メカニズムの高機能化と装備の充実によって、高価格化が進んでいた。
コンパクトSUVとしては、トヨタのRAV4やホンダCR-Vなどがあったが、4WDとしての性能は今ひとつ。200万円という低価格では、軽自動車のジムニーやパジェロミニでもない限り、本格オフロード4WDは選べない状況だった。
そんな中、200万円台前半という価格帯ながら、電子制御式のオールモード4×4iを搭載して登場したエクストレイルは、テレビCMでアピールした「タフな走りのイメージ」も後押しして、瞬く間にオフロード4WDのトップシェアを獲得した。

 「本格オフロード4WD」とは言っても、基本となるのはFFの乗用車プラットフォームで、ラインナップにはFFモデルも存在した。オールモード4×4iは、通常はほぼFF状態で走行するが、路面状況や車両の状態から4WDの必要性を察知すると、電子制御の多板クラッチを介して後輪へも駆動を伝達する「アクティブオンデマンドタイプ」の4WDシステム。
当時、コンパクトSUVクラスで一般的だったフルタイム4WDよりもオンロード走行時の操縦性に優れ、また、ビスカス式などパッシブタイプの4WDよりも駆動伝達のレスポンスに優れたシステムだ。さらに、多板クラッチの拘束力を予め高めておく「4×4ロック」モードも備えて、オフロードが得意なイメージを強く打ち出した。

 エンジンは2リッターNAのQR20DE型と、2リッターDOHCターボのSR20DET型のガソリン2種。自主規制枠いっぱいの280PSを発揮するSR20DET型を搭載した「GT」グレードは、専用のバンパーや大型フロントグリルなどで、他のグレードとの差別化が図られた。

 エクストレイルにタフなイメージをもたらしたもう一つの要素は、徹底的に防水・防汚対策を施したインテリア。シート表皮にはカブロンやパートナーといった合成皮革を採用し、カーゴフロアはビニール張りの樹脂となっていた。
また、フロントフェンダーなど、ボディ外板の一部に、少々ぶつけてもへこまないフレキシブルな樹脂を採用したのも、オフロード4WDとしてのタフさのアピールにつながったと言える。

 2003年にマイナーチェンジ。バンパーやグリルなどの意匠が変わり、「GT」の外観上の差別化がなくなった。また、キャビンのフロアも全面的に防水シートでカバーして、マリンスポーツやウィンタースポーツでの水濡れ、オフロード走行やアウトドアスポーツでの泥汚れに対応したほか、ステアリングシャフト部に屈折機構を設けた「ポップアップステアリング」を採用。
スキーブーツの脱着などで便利に使えることをアピールした。エクステリアでは、多少の擦り傷を自然に復元してしまう「スクラッチガードコート」を採用し、さらにオフロード色を強めた。

 オフロード4WDとしては異例のロングセラーとなったエクストレイルは、2007年に二代目となるT31型へとバトンタッチした。



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